こんにちは、ミサコです。
皆さんは、子供の頃に砂場で遊んだ思い出はありますか?
泥団子を作ったり、トンネルを掘って手をつないだり…。今回ご紹介するのは、そんな懐かしい「砂遊び」の概念を根底から覆す、世界トップクラスの芸術イベントです。
鹿児島県南さつま市で、毎年ゴールデンウィーク期間中に開催される「吹上浜(ふきあげはま)砂の祭典」。
日本三大砂丘の一つである吹上浜の砂を使って、巨大かつ精巧な「砂像(さぞう)」を作り上げる、日本で最も長い歴史を持つ砂のイベントです。
「たかが砂でしょ?子供だましなんじゃないの?」
正直に言うと、私も行くまでは少しナメてました(ごめんなさい!)。
しかし、実際に目の当たりにしたその光景に、私は腰を抜かすほど驚きました。圧倒的な迫力と繊細な美しさ。これは間違いなく「アート」です。
夫と二人、童心に帰るどころか、大人の感性で感動の涙を流しそうになった、その素晴らしい世界をレポートします。
日本三大砂丘「吹上浜」が生んだ奇跡
会場となる南さつま市には、東シナ海に面して約47kmも続く白砂青松の砂丘「吹上浜」があります。日本三大砂丘の一つに数えられるこの場所は、ウミガメの産卵地としても有名です。

この豊富な砂資源を活かして、1987年から始まったのがこのお祭り。なんと35年以上も続いている歴史あるイベントなんです。町おこしとして始まったそうですが、今や世界中からトップクラスの「砂像彫刻家」が集まる国際的なコンテストになっています。

毎年テーマが決まっていて、そのテーマに沿ってアーティストたちが制作を行います。
私たちが訪れた時のテーマは「世界旅行」。
ピラミッドや自由の女神、タージマハルなどが砂で見事に再現されていて、会場を歩くだけで世界一周旅行をしているような気分が味わえました。

本当に砂だけ?崩れない秘密とは
近くでまじまじと見ても、人物の表情や服のシワ、動物の毛並み一本一本までリアルに表現されています。

「これ、本当に砂と水だけなの?中にコンクリートとか入ってるんじゃない?」
そう疑いたくなるレベルです。会場のボランティアスタッフの方に聞いてみたところ、芯材などは一切使われていないそうです!これには本当に驚きました。
作り方は、まず木枠に砂と水を入れ、機械でガチガチに突き固めます(ここが一番大事らしい)。そして木枠を外し、ペインティングナイフやコテを使って削り出していくのだとか。
「雨が降ったら崩れませんか?」と心配したら、「仕上げに水と糊(ミルクのような成分)を混ぜた定着剤を霧吹きでかけて、表面をコーティングしているから、多少の雨なら大丈夫なんですよ」と教えてくれました。
なるほど、職人の技と知恵、そして科学の力が詰まっているんですね。
夜のライトアップと花火が幻想的すぎる
昼間の青空の下で見る白い砂像も素敵ですが、私のおすすめは断然「夜」です。
日が暮れると会場全体がライトアップされ、砂像が闇夜に浮かび上がります。

光の当たり方で陰影が濃くなり、彫刻の立体感がより際立ちます。昼間とは全く違う、どこかミステリアスで妖艶な雰囲気が漂います。
音楽に合わせた光の演出(音と光のファンタジー)もあり、会場はロマンチックなムード満点。デートにも最高だと思います!

そしてフィナーレには花火が打ち上がります!
ライトアップされた巨大な砂像越しに見上げる花火。これは、世界中どこを探してもここ「砂の祭典」でしか見られない絶景です。
屋台で買った鹿児島名物の焼きそばを食べながら見上げる夜空は、最高に綺麗でした。
(花火の「ドン!」という振動で砂像が崩れないか、勝手にハラハラしたのはここだけの秘密です笑)
周辺観光:平和への祈り「万世特攻平和祈念館」
祭典会場のすぐ近くには、「万世特攻平和祈念館」があります。
お祭りの華やかさとは対照的な場所ですが、実はこの付近には、太平洋戦争末期に「万世飛行場」がありました。

ここから、多くの若者が特攻隊として飛び立っていきました。あどけない笑顔が残る10代の少年たちの写真や遺書を見ると、胸が締め付けられます。
「知覧」が有名ですが、こちらの記念館も非常に多くの資料が展示されており、訪れる価値があります。
今の平和があることに感謝し、手を合わせてきました。お祭りと合わせて、ぜひ立ち寄っていただきたい場所です。
まとめ:一瞬の輝きを目に焼き付ける
砂像は、イベントが終わればすべて取り壊され、元の砂浜に戻されてしまいます。
「こんなに凄い作品なのに、もったいない!」
誰もがそう思うはずです。しかし、その「儚さ(はかなさ)」こそが、砂像の最大の魅力であり美しさなのかもしれません。

永遠に残らないアート。
だからこそ、今、この瞬間しか見られない輝きがある。
そう思うと、一つ一つの作品がとても愛おしく、大切に感じられました。
まだ行ったことがないという方、今年のゴールデンウィークはぜひ鹿児島の南さつまへ足を運んでみてください。
日本一熱い「砂の情熱」と、世界レベルのアートがあなたを待っています。
広大な会場を歩くので、動きやすい靴と、日差し対策の帽子(昼間は暑いです!)をお忘れなく!
以上、ミサコでした。


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